松原敬生の千客万来

元東海ラジオ名物アナウンサー

現在「雨の函館」を歌う角川博さんは、艶歌の第一人者、あの五木ひろしさんからも、艶歌の世界の歌は任せたと言われたそうです。

その角川さんに艶歌を歌う時の心得を尋ねました。
答えの第一声は、なんと『色っぽく歌ってはダメ』でした。艶歌なのにです。
艶歌の歌詞は当然、艶のある歌です。
そこにあまりにも気持ちが入りすぎてはいけないというわけです。
つまり、いくら歌詞と似たような経験があるとしても、当事者になりすぎてしまうと、聞く人にはしつこく聞こえてしまうそうです。
よく作曲家の先生が、レコーディングの際にもっと淡々と歌ったほうがいい、という指摘と同じですね。
たとえ、体験が似ていても客観視して歌うように心がけることだとアドバイスしてくれました。

もう少し付け加えるなら頭に余り情景を浮かべないことだそうです。

そうそう、色っぽさが足らない人には「あ・な・た」を歌うときに、「あ」と「な」の間に小さな「ん」を入れて歌うと雰囲気がでるそうです。

さあ「雨の函館」をそのように歌ってみて下さい。

2013年11月


松原敬生 経歴


元東海ラジオ放送のアナウンサー。
東海ラジオ名物アナウンサーとして36年間数々の番組を担当。
2004年にフリーアナウンサーとして独立し、以後数多くの歌謡番組で活躍。
また歌手として「哀愁のトラッカー」をはじめ最新曲「哀愁グラス」までを数多くの作品をリリース。
その他:石原裕次郎に心酔し「東海の裕次郎」と自称していた。


松原敬生の千客万来

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